FC2ブログ
RSS

システム思考

 最近、オーー、なかなかやるじゃないかという無料ソフトを見つけた。OCR(光学文字読み取り)機能ソフトである。グーグルドライブにこんな機能があったとは今まで知りませんでした。
なぜ気づいたかというと、部屋を片付けていたら、校正の練習の原稿があった。当方には記憶がないタイトルなしの印刷文。多分、娘が持ち帰った原稿だろう。すぐ、ゴミ箱へと思った。でも、どんなことが書いてあるのか興味半分に読んでみた。結構面白い内容だ。なるほど、なるほど、そうだよなぁーという内容。せっかくなのでブログにもあげてしまおうと思った。しかし、紙へ印刷されている。この全文をいちいち打ち込むのが面倒くさい。

 ネット上にはフリーのOCRソフトがわんさかあるだろうと思って探した。有料なら結構良さそうなのがあった。フリーとなるといまいち。そんな中で、「フリーのOCRソフトならGoogleドライブからグーグルドキュメントの連携が最強。【驚きの認識率】
」という文章が目に入った。

 どれどれということで上記の原稿を試してみた。オーッ、やるじゃん。左下の2行が吹っ飛んで文章の終わりに来てしまっていたが、ほぼ100%の認識率。これで十分。

 読み取った原稿が以下のもの。
GoogleドキュメントのOCR機能について、興味のある方は上の青い文字部分をクリックしてください。
拾った原稿はどなたが書いたのか知らないが、「システム思考」という一読に値する内容で面白い。

(部屋で見つけた原稿↓)

むかしむかし、ボルネオ島での話である。1950年代、ボルネオ島でマラリアを媒介する蚊が大発生し、現地の人々がマラリアでバタバタ倒れていったそうな。

 「これは困った」と、世界保健機関(WHO)は、当時は禁止されていなかったDDT(ジクロロジフェニルトリクロロエタン)を大量に空中散布した。そのおかげでマラリア蚊は撲滅でき、マラリアの蔓延 は収束に向かった。めでたし、めでたし、である。

  と、思いきや、話はそう単純ではなかった。DDTは、マラリア蚊 だけを殺したのではなく、小さな虫たちをすべて殺してしまったので ある。案の定スズメバチもDDTを浴びて次々と死んだ。

 ところで、この島には、スズメバチを食べている動物もいた。ヤモリである。ヤモリ自体は、体が大きいので、DDTを浴びても死ななかったが、DDTを浴びて死んだスズメバチを食べるうちに、体内で DDTが濃縮され、致死量に達すると死んでいった。こうして、島のヤモリがバタバタと死んでいったのだ。

 この島には、ヤモリを食べている動物もいた。野生のネコである。 ネコも同様に、DDTで倒れたヤモリを食べているうちに致死量に達し、 死んでいった。この島にはネコはいなくなってしまった。 「ネコがいなくなって喜ぶのは? そう、ネズミだ。ボルネオ島では 今度は、ネズミが大発生。マラリア蚊が撲滅したにもかかわ(拘)ら ず、今度はネズミが媒介する伝染病が大流行しそうになったのである。

 これは困った! 世界保健機関は困った挙げ句、植民地政府を通じて英国空軍に特別な要請を出したという。それを受けた英国特別空挺 隊は、ボルネオ島の上までやってくると、何と、空の上からネコを1万数千匹、パラシュートをつけてまいたのである!(本当にあった話 らしい) 「なんてとんでもないことを」と思うかもしれない。しかし、私たち の毎日の生活や仕事、社会でも、「ある問題を解決した。しかし、その ために別の問題が起きてしまった」というようなことはよく起こって いるのではないだろうか?


 システム思考は、問題の原因と解決策(と思われるもの)に飛びつくのではなく、「ちょっと待てよ」と一歩下がって今一度全体を見ることによって、「目の前の問題は、本当はどういう問題なのだろう? 解決策だと思っているものは、完璧に望む解決をもたらしてくれるのだ ろうか?」と考えるアプローチである。システム思考には「今日の問 題は昨日の解決策からつくられる」という格言がある。システム思考を身につけることで、このような残念な事態も避けることができよう。

 システム思考とは、「見えないものを見る力、一見しただけではわからないつながりを見る力」だ。世の中の多くの人には見えないものが 見える。多くの人が気がついていないつながりを見出すことができる――それは自分自身にも、仕事上でも、社会や地球を変える上でも、どんなに大きな力となることだろう。 システム思考的に物事を見たり考えたりコミュニケーションする力を、英語で「システム・センス」 と呼ぶ。ぜひシステム・センスを磨こうではないか。

 現在、温暖化対策の切り札としてもてはやされているバイオ燃料も、システム思考的に考えると、ボルネオ島にDDTを撒いているのと同じことをやっているのではないか? 「温暖化を抑えるために、化石 燃料を使わないほうがよい。だからバイオ燃料だ」と、国も産業界も、 世界中がバイオ燃料に目の色を変えている。

 しかし、それだけのバイオ燃料の需要を満たすためには、森林を伐り開いて、大豆や小麦、サトウキビなど、バイオ燃料の原料となるものを育てなくてはならない。確かにバイオ燃料の分だけ、化石燃料の使用は減らせるかもしれない。しかし、そのために森林を伐り開くと したら、地球の二酸化炭素吸収力は減り、温暖化はさらに悪化するだろう。さらに、食べ物を燃料に転換するため、世界の食糧価格が日本でも感じられるほど値上がりをしている。

 レスター・ブラウン氏によると、100リットルのタンクをバイオ 燃料で満たすために、1人が1年分食べられる穀物を使うという。「自動車燃料のために飢える人が増える」―これまで別々と考えられていたエネルギー経済と食糧経済がつながっている。さらに複雑なつながりの時代となりつつあるのだ。

バイオ燃料の引き起こすさまざまな問題が明らかになったとき、私たちは、「(ネコではなく)何をまこう?」と悩むに違いない。そんな事態にならないように、ぜひシステム思考を学び、システム・センス を身につけてほしい。

スポンサーサイト



コメント
▼このエントリーにコメントを残す